土地選びで注意すべき7つのポイントを解説

家を建てるための土地選びで注意すべきポイントは何!?

代表の鈴木です。

家を建てるために土地を探している方、多いですよね!

まずエリアを設定し、希望する立地条件や予算の目処をつけてから、「さあ、安くていい土地はないかな〜」と探し始めるわけです。

結論から言うと、多くの方が希望する立地条件で「安くていい土地」は見つけることはできません。

「相場の範囲内で、無駄な費用や後にトラブルに巻き込まれない土地を探す」という意識を持つべきです。

そうでなければ、一生土地を手に入れることはできません。

そんな意識を持ったとして、特に都心部での土地選び注意すべきポイントを7つ解説していきます。

この記事を書いている私は注文住宅に携わって27年、お引渡し棟数は累計600棟を超えました。

その私が今までの経験をもとに記事にしています。

   
   目次

   1 道路と敷地に高低差がある場合

   2 隣の土地と高低差がある場合

   3 接道が私道の場合

   4 ライフラインの引込み状況の確認

   5 旗竿敷地は人気ない!?

   6 南道路は理想的なのか!?

   7 敷地に井戸がある!さあどうする!?

     まとめ

1. 道路と敷地に高低差がある場合

都心部の売地において、敷地が道路よりも極端に低いケースは少ないと思います。

ここでは道路よりも敷地が高い場合の注意点を述べたいと思います。

一般的に、高台は家にとって悪くはありませんので、道路より敷地が高いから良くないという話ではありません。

注意すべきは、建築時において余分な費用がかかる場合があるので注意が必要ということです。

高低差にもよりますが、道路より50センチ以上敷地が高ければ、以下の工事項目で追加費用が発生するケースが多いです。

【基礎補強工事(必要な場合)】

【基礎工事】

【外構工事】

高低差が2m以上ある場合は特に注意

高低差が2m以上ある場合は少々厄介で、建物はRCと木造の混合構造になるケースが出てきます。

こうなると、建築価格が1000万円以上余計にかかるケースもあります。

さらに古家付きの場合は、解体費用も通常よりかなり高くなることも頭に入れておいて下さい。

高低差が2m以上ある土地は相場よりも安めの価格がついていますが、建築時にその差額以上の金額がかかりますので注意が必要です。

かなり予算に余裕がある方以外は手を出さない方が無難です。

2. 隣の土地と高低差がある場合

一般的に、宅地は3方向隣地に囲まれていると思いますが、(角地なら2方向ですね)この場合も2m以上高低差がある場合は注意が必要です。

隣地が2m以上低い場合

通常、高い土地側に擁壁(土留め)の工作物がありますが、この工作物の【検査済証】が存在しているのかの確認が必須です。

古い住宅地の場合は、ほとんど存在していません。

「ならばどうするのか!?」

高い方の土地(今回の例で対象の土地)側で土砂崩れを発生させないような対策を講じなければ、建築確認の許可がおりません。

具体的な方法は以下の通りです。

【建物を隣地からかなり離して建てる】→規定あり

【建物の基礎を深くして、既存の工作物に土圧がかからないようにする】→規定あり

【建物の基礎の下に杭を打って、既存の工作物に土圧がかからないようにする】→条例あり

【既存の工作物を造りなおして検査済証を取得する】

いずれの場合も百数十万から1000万以上の費用がかかる可能性があります。

隣地が2m以上高い場合

今度は、隣地側が2m以上高い場合です。

このケースでは、隣地側に擁壁(土留め)の工作物があるはずですが、同じように「検査済証」の有無の確認が必要です。

無い場合は、万一隣地がくずれてきた時に、建物を守るための対策を講じなければ確認申請の許可がおりません。

具体的な方法は以下の通りです。

【RC造の防護壁を宅地内に造って建物を守る】→規定あり

【建物の一部、あるいは全部をRC構造とする】→規定あり

いずれの場合もかなりお金がかかることがイメージできると思います。

3. 接道が私道の場合

一般的には宅地は公道に接道していますが、稀に前面道路が「私道」の場合があります。

私道といってもいくつかの種類が存在します。

【位置指定道路(建築基準法42条1項5号)】

【既存道路(建築基準法42条1項3号)】

【みなし道路(建築基準法42条2項】

注意が必要なのは「既存道路」「みなし道路」の私道です。

私道は複数の所有者がいるケースが多いです。

見た目は道路ですが、各所有者にとっては土地(財産)の一部なので、様々な利権が絡まっています。

例えば悪意のある所有者が、突然道路(私道)に障害物を置くかもしれません。

しかし行政は指導ができません。(個人の持ち物なので)

また、道路(私道)の管理や、そこに埋設している給排水設備やガス管の管理などすべて所有者が管理していかなければなりません。

私道の複数の所有者がみんなそこに住んでいるとは限りませんので、工事の承諾を得ることがなかなか難しいこともよくあります。

今は近隣同士うまくやっていて関係が良好だったとしても、代が変わればガラッと良好な関係が崩れるかもしれません。

このように、私道はとても不確かなリスクを常に抱えています。

まして新しくその土地に入っていく者にとっては、さらにリスクが増幅されます。

できれば避けるべき土地の一つです。

お金で解決できる問題ではないので。。。

4. ライフラインの引込み状況の確認

ライフラインとは、水道、排水、ガス(都市ガスエリアの場合)のことで、その土地に引込まれているかどうかの確認が必要です。

ライフラインが無ければ悪い土地という意味ではありません。

無ければ、引込むための費用が別途かかることを認識しておかなければなりません。

一般的には、数十万〜百数十万の範囲です。

東京と埼玉では費用感が変わることを覚えておきましょう!

また水道に関しては、たとえ敷地に引込まれていても水道管が13mmであれば、20mm以上の水道管に引込み直さなければなりませんので、よく確認しておきましょう。

5. 旗竿敷地は人気ない!?

旗竿の敷地は人気がない傾向にありますが、以下のような魅力的な要素もあります。

1. 土地の価格が安めである。

2. 旗竿部分に車を駐車できれば、建物の形状が車庫に影響されない。

3. 旗竿部分が長ければ、車を2台、3台と駐車できる。

4. 道路から建物が離れているので、比較的静かな暮らしができる。

5. 大きな窓を計画しても、道路の通行者から覗かれる不安がない。

6. 道路から建物が見えづらいので、外観デザインを意識しなくて良い。
 (外観デザインに費用がかからない)

7. 道路から建物が離れているので、子供が玄関から飛び出しても危なくない。

いかがでしょうか?

旗竿敷地であるためのメリットは、けして少なくありません。

ただ、注意しなければいけないことがあります。

それは旗竿部分の幅です。

建築基準法では、公道に2m以上敷地が接していれば良いことになっていますので、旗竿部分の幅が2mあれば良いかといえばそうではありません。

車を駐車することを条件に考えるならば、有効寸法で2.8m以上は欲しいところです。

「車を駐車したら、その横に自転車も通らない!」なんてことにならないように十分な確認が必要です。

6. 南道路は理想的なのか!?

昔から「南道路の土地が理想的」と言われてきました。

郊外の広い土地であれば、確かに南道路は理想的です。

しかし、都心部の住宅地においては南道路がネガティブになるケースがあります。

南面は日当たりが良いので、リビングが配置され大きな掃き出し窓も計画されますが、道路に面し、比較的道路と建物が近いために、目線や防犯が気になって一日中カーテンや窓が開けられないなんてことが多々あります。

また玄関も南に計画されますので、南面を目一杯居室として使うことができません。

「せっかく南道路の土地を買って家を建てたのに、なんか理想的な暮らしができなかった!」なんてことも十分考えらます。

意外とオススメは「北道路」の敷地

意外と思われるかもしれませんが、オススメは北道路の土地です。

北道路の土地に建てられる建物の南面は、隣の家の北側が向いています。北側にはあまり居室が計画されませんので、大きな窓がこちらに向いていることがありません。

道路からの視線も気になりませんので、都心部の住宅地として「北道路の土地」はありだと思います。

7. 敷地に井戸がある!さあどうする!?

稀に購入予定の土地に古い井戸があるケースがありますが、井戸には昔から色々と言い伝えがあり、無下(むげ)に扱ってはいけません。

お祓いをしてから埋めることになりますが、できれば古い井戸の上に建物がかかるような計画は避けたいものです。

まとめ

土地選びで注意すべき7つのポイントを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

「なかなか難しいな!」と感じられたかもしれませんが、最後に【土地選びで一番いい方法】をお伝えします。

それは候補の土地が見つかったら、信頼できる工務店さんに見てもらうことです。

できれば設計・施工を行っている「アーキテクトビルダー」に見ていただくことが理想です。

なぜなら、設計の立場からのアドバイスと、施工の立場からのアドバイスが両方得られるからです。

ここでのポイントは、土地を決めてからさてどこで建てようかと建築業者を探すのではなく、まず信頼できる建築業者を見つけてから土地を探すということです。

アーキ・モーダは設計・施工を行う「アーキテクトビルダー」です。

候補の土地が見つかって、「本当にここでいいのかしら!?」と思ったら、ぜひご相談下さい。

設計の目線から、そして施工の目線から、またそこで暮らすという目線から様々な角度でアドバイスさせていただきます。

それではまた。

2019.09.10

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