代表の鈴木です。
今日は、注文住宅において「こだわりすぎると失敗するかも!?」というお話をしたいと思います。
「注文住宅」入り口で失敗してしまう人の特徴
こだわりの家を建てられるのが注文住宅の一番の魅力ですが、こだわりすぎてなかなか上手く事が進まないケースを時々目にします。
どういうケースかというと、「実現したい事が盛り沢山あって、でも予算に限りがある」というケース。
その中でうまく事が進まない人の特徴として、要望と予算は変えずに、双方が叶えられそうな建築会社をひたすら探すタイプの人が挙げられます。
お客様のこだわりを全て叶えてお客様のご予算内に建てられるのであれば、そのような建築会社もたくさん存在するはずですが、建築業界(特に住宅建築)は長い歴史の中でそれなりに住み分けができており、予算重視ならばローコスト系のハウスメーカー、こだわり重視ならば設計事務所や、有力工務店という選択になります。また安全志向、ブランド志向ならば大手ハウスメーカーというところです。
しかしそんな建築会社がなかなか見つからないのは…
まあ、そういうことなんですよね。
「ない」ものをいくら必死に探しても結局のところ、ただ時間と労力を消費しているだけなのです。
まずは、「この会社とならきっと家づくりが上手くいく!」と思える会社を早く見つけて、その会社とじっくり家づくりを進めるのが理想ですが、そのためにはお客様側も見る目を養う必要がありますね!
そこで、今日は注文住宅を検討するにあたっての理想的な進め方や、失敗しない進め方をお伝えしたく、本日のタイトルで記事にしたいと思った次第です。
「注文住宅」理想的な進め方とは
注文住宅を建てようと思うとどうしても理想から考えがちですが、ちょっと冷静になって次のような順番で要望を整理してみてください。
1・今住んでいる家の不満点を書き出してみる。
例えば間取りに関しては、
- 「部屋数が足らない」
- 「部屋が狭い」
- 「動線が悪い」
- 「収納が足らない」
など。
また住み心地に関しては、
- 「夏が暑い、冬が寒い」
- 「家が古くて大きな地震が来たら不安」
- 「結露やカビに悩んでいる」
- 「日当りが悪い」
など。
長い間住み慣れた家でも色々とあるかと思います。
要は、新しく家を建てようと思ったキッカケをきちんと記録に残すことからスタートすることが大切です。
不満点が書き出せたら、その不満点の解決案を整理してみてください。
2・不満点の解決案を整理してみる。
例えば、「部屋が狭い」という不満点があるなら、あとどのくらいあれば不満が解消できるかを考えるのです。
「収納が足らない」も同様です。
「動線が悪い」のであれば、どういう空間の繋がりがあればだいぶマシになるのかを今の間取りをベースに考えてみるのです。
この作業での注意点として、決して「理想」をイメージしてはいけません。
「広ければ広い方がいい!」とか、「収納はいくらあっても困らない!」とかはNGです。
まずは、自分たちの暮らしにおいて最低限必要な広さ、大きさ、数を把握する事が大事な事です。
今住んでいる家の玄関、キッチン、リビングダイニング、各居室、水周りの空間、収納スペースに一つずつ目を向けて問題点の洗い出しと、最低限の解決案をまとめてみるのです。
「ここがもう少しこうだったらいいのにな~!」と。
この作業で頭の中に整理された内容が、新しい家に望む必要不可欠な条件、要望の軸となります。
要はブレない条件ですね!
住い心地に関しては、不満点や不安点の明確な整理だけで大丈夫です。
「夏は涼しく、冬は暖かい家がいい!」とか、「地震に対する不安を感じたくない!」とか、「日当たりの良い、明るい部屋がいい!」とかですね。
住まい心地の解決案を素人の方がまとめるのはなかなか難しい作業です。
住い心地の良し悪しは、建築会社の家づくりに対する思いや、知識量、技術力によって左右されますので、いい建設会社や工務店ならば、お客様が望まなくても住い心地の良さは実現されるはずです。
次に建築予算を把握する作業が必要です。
3・建築予算を把握する
建築費を現金でまかなうのか、住宅ローンを利用するのかによっても違いますね。
大抵の方は住宅ローンを利用すると思いますので、住宅ローンを利用する方向けにお伝えしたいと思います。
建築予算を把握する場合、
- 「自分はいくら借りられるのか!?」
- 「月々の支払いはこのくらいにしておきたい!」
この2つの視点があると思います。
まず、「自分はいくら借りられるのか!?」については簡単な目安があります。
ざっと年収の7倍が上限です。
あくまでも一般的なお話ですよ!
次に「月々の支払いはこのくらいにしておきたい!」については以下を参考にしてみてください。
月々の支払いの目安については、「フラット35」のような長期固定金利のローンを利用するのか、銀行の住宅ローンの変動金利や、短期固定金利で最安値を狙うのかによって違います。
2つの例を挙げてみましょう。
「フラット35」で長期固定金利、融資期間35年のケース 「フラット35」のHPによると、今の金利(2020年1月)で、平均1.5%となっています。 (各銀行によっても、返済期間、融資率、建物の性能によっても多少変わります。) 1.5%の場合、100万円借りて35年返済(ボーナス返済なし)で3,062円/月の返済となります。 仮に希望返済額が10万円/月だったら、100,000円÷3,062円=32.65なので、3,265万円の借り入れが可能と計算できます。
「各銀行の住宅ローン」で変動金利、または短期固定金利で融資期間35年のケース 銀行の住宅ローンの場合、変動、または短期固定で、今の金利(2020年1月)で、0.5〜0.7%くらいです。 例えば0.7%として同じように計算すると、100万円借りて35年返済(ボーナス返済なし)で2,686円/月の返済となります。 希望返済額が10万円/月だったら、100,000円÷2,686円=37.23なので、3,723万円まで借り入れが可能と計算できます。 (各銀行の融資条件、借入れ期間、住宅ローンの種類、お客様の属性によって変動します。)
金利によって、約500万くらい融資金額に差が出ますね!
さて、予算感の目安がついたらここからやっと、夢見る作業に入ります。
4・新しい家に臨む夢や希望の整理
新しい家に絶対取り入れたいものや実現したいことを、ランダムで構いませんので書き出してみましょう!
この作業は夢いっぱいの理想で構いません。
きっと楽しいはずです。^_^
一通り書き出せたら、優先順位をつけましょう!
その中で上位3つが特に重要です。
よく、「夢が3つ叶うとしたら何を望む⁉︎」みたいな質問に答える感じです。
なかなか悩みますよね。
今住んでいる家の不満点を最低限のレベルで解決した上で、夢を3つ叶える!
実は、多くの方の注文住宅の限界点がこの辺りです。
でも決して落胆しないでくださいね。
今までの家の不満点の多くが解消されるだけでなく夢が3つも叶うのですから!
素晴らしいと思います。
ここから先、3つ以上の夢の実現は予算次第です。
予算をみながら、4番目、5番目…と、一つずつ夢の実現を叶えてください。
このように注文住宅なのだからと夢いっぱいからスタートするのではなく、現状把握と自分が出せる建築予算をしっかり把握してから夢の実現を叶えていく順番で検討を進めていく事が、上手く事を進める最善の方法かと思います。
せっかく注文住宅で建てるのだからと欲張りたい気持ちはよくわかります!
こんな私も偉そうなこと言っておいて、いざ注文住宅を建てるとしたら、きっと余計に欲張ってしまうんだろうなということもよくわかります。笑
しかし、誰でも予算があっての家づくりなので、まず建てる側(施主側)が要望の整理と予算把握がしっかりできていないとなかなか計画がスムーズに進まないのです。
そうは言っても初めての家づくりだし、家族それぞれ叶えたいことも違うし…というのが現実です。
そこを汲み取ってまとめていく作業は、建設会社や工務店との共同作業となりますので、家づくりのパートナー(建設会社や工務店)選びはとても重要ですね!
【家づくり-ハウスメーカーと設計事務所と工務店 どこがいいの?】
まとめ
注文住宅を検討する方は、誰でも予算の壁に当たります。
もうこれ以上お金もかけられないからと我慢することを経験します。
注文住宅を提供している我々としては、せっかく家を建てるのに、多くの我慢はして欲しくないと常々思っています。
なんとか少しでも多くのお客様の夢は叶えてあげたいと。
お施主様側が家づくりのスタートの段階で、絶対に叶えなければならない最低限の要望と3つの夢を握って予算把握の準備ができていれば、「我慢した!」ではなく、「選択した!」という前向きな気持ちになれると思うのですが、いかがでしょうか⁉︎
それではまた。
2020.02.02
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