太陽光発電 さぁ、どうする!?

アーキモーダの太陽光発電の解説の画像

代表の鈴木です。
本日は、昨今話題の尽きない「太陽光発電」について解説していきたいと思います。
最近流行りの住宅系YouTuberの解説でも肯定派と否定派が存在しておりますし、実際に太陽光発電の採用、不採用については「いったいどちらが正解なのか?」と迷われている方も多いかと思います。
私個人的には肯定派でも否定派でもないのですが、今は太陽光発電を強く推す声が圧倒的に多いように感じます。
しかしながら太陽光発電については、それぞれ考え方もあるでしょうし、設置に対し物理的に難しい条件もありますので、全ての方にオススメとは思いません。この記事ではあくまでもフラットな目線であらためて太陽光発電についての基礎知識をまとめるつもりで記していきたいと思います。

なぜ太陽光発電が注目されるのか

これだけ太陽光発電が注目をされている背景の一つにエネルギー調達コストの増大があります。多くの原発が休止している現在、エネルギー源としては石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料に頼るしかありません。
しかしながらウクライナ-ロシア情勢を筆頭に、いくつかの要因も重なってそれらの調達コストが大幅にあがり、強いては電気料金も大幅に上がってきました。
電気を作り出すエネルギー源の価格が上がれば当然のことです。
また【2050年カーボンニュートラル】に向けた動きが全世界に広がったことで再び再生可能エネルギーの活用が注目され、その中でも太陽光発電の普及に向けての動きが活発になってきたというのが現在の状況と言えます。

再生可能エネルギーは、①太陽光 ②風力 ③火力 ④地熱 ⑤太陽熱 ⑥大気中の熱 ⑦バイオマス 以上7種類に分類されます。
その中でも①太陽光を利用した太陽光発電設備は、製造コスト、導入コスト、送電コストの安さ、許可申請の簡易さが他を圧倒しており、個人の判断ですぐに導入が可能なものであることから、日本では「再生可能エネルギー=太陽光発電」という構図が浸透しております。

そしてもともと資源に乏しく原発の稼働がままならぬこの日本においては、生活エネルギーに太陽光発電の利用は有効な手段として国も強く推進されているのが現状で、東京都では来年の2025年4月から「新築住宅への太陽光パネルの設置義務化」に向けて動いているという報道も耳にします。

ここ10年、太陽光発電の推移

住宅用に太陽光発電パネルが商品化され、多くのメーカーが商品を取り揃え始めたのはおよそ15年〜20年ほど前だったと思います。
2009年に「余剰電力買取制度」が、2012年に「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」がスタートしたことで、「太陽光パネルを乗せれば売電によって儲かる!」みたいな風潮もあってか、太陽光発電の導入が促進されました。
また国の補助金や地方自治体の補助金も潤沢に用意されていたことも普及を加速させた要因だったと思います。

その後買取価格(売電価格)が年々下落、同様に国の補助金や地方自治体の補助金も縮小していったことで、太陽光発電の導入も鈍化の伸びを見せはじめ、海外メーカーから安価な太陽光発電の商品も多く出てきたことにより、国産メーカーの相次ぐ太陽光発電パネル製造からの撤退が進みます。
今では太陽光発電パネルを国内で製造しているメーカーは「長州産業」と「ソーラーフロンティア」くらいになってしまいました。(2022年現在)

このように国の政策によって浮き沈みを味わってきた太陽光発電ですが、今まさに息を吹き返してきたのです。

太陽光発電は本当にお得なのか?

次に太陽光発電は本当にお得なのかを検証していきたいと思います。
今から10年前の2012年FITがスタートした時は、売電価格が42円/kwhでしたが、今年2022年は17円/kwhまで下がりました。そうした中で太陽光発電パネルの導入費用が何年で回収できるのかは皆さまが特に関心があるところかと思います。

太陽光発電の導入コスト

太陽光発電の導入コストはここ10年で約半分まで下がり、経済産業省のデータによると2021年で【約28万円/Kw】となっています。
年々下がってくる傾向にありましたが、今年2022年後半には世界的な原料費高騰の影響で値上げは避けられず、しばらくは太陽光発電の導入コストはおそらく30万円/Kwを少し超えてくるのではないかと思われます。
それでも10年前と比べれば初期導入コストはだいぶ下がってきたと言えるでしょう。
一般的に住宅に乗せる太陽光発電パネルは3~5Kwが多いので、太陽光発電の導入費用はおよそ100~150万円という計算になります。

太陽光発電の初期導入コスト回収年を計算

計算を進めるにあたり、各条件を整えていきます。

【売電価格=17円/kwh】
売電価格についてですが、2段階の買取制度が用意されています。

 ①. 最初の10年はFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)を利用して売電(2022年では17円/Kwh)
 ②. 11年目以降は余剰買取制度を利用して売電(2022年では9円/kwh)

【電気料金(買電価格)=39.15円/kwh】
シミュレーションで使用する電気料金は以下の計算で算定してみます。
電気料金は【基本料金+従量電灯+燃料費調整費+再エネ賦課金】で構成されています。
ここでは東京電力の関東エリアで多くのお客様が該当する従量電灯Bの料金で、その中の一番高い料金帯の第3段階料金30.57円/kwhで計算してみます。燃料費調整費は5.13円/kwh、再エネ賦課金は3.45円/kwhを採用します。(2022.10月より適用/東京電力HPより)それぞれ合計すると、電気料金(買電)としては30.57円+5.13円+3.45円=39.15円/kwhとなります。

【太陽光発電パネルの年間発電量=5,500Kwh/年】
計算では屋根に5kwの太陽光発電パネルを載せたとします。
設置費用は5kw×30万円/kwで150万円と仮定します。
そして5kwの太陽光発電パネルの年間発電量はおよそ5,500kwh/年とします。
☆もちろんエリアやその年の気象状況、太陽光発電パネルの性能、設置方位などで年間発電量は多少変わりますが、弊社で太陽光発電を採用しているお客様のデーターを見ると5kw前後でだいたいこのくらいの数値がシミュレーションされています。(東京23区、埼玉南部)

【発電量に対する自家消費量=30%】
次に年間発電量に対して自家消費量を30%と仮定すると、5,500kwh/年×30%=1,650kwh/年が発電した太陽光エネルギーを直接家庭用の電気として消費する数値となります。

太陽光発電の初期導入コストは約10〜11年で回収

さていよいよ計算していきましょう!
自家消費に回した1,650kwh/年分は、1,650kwh×39.15円≒64,600円となり、年間64,600円の電気代が発電によって賄(まかな)えたことになります。
そして残りの5,500kwh-1,650kwh=3,850kwhは売電によって得られる収入なので3,850kwh×17円(当初10年間FITを利用/2022年の場合)=65,450円/年となります。
よって「64,600円+65,450円=130,050円」が年間で回収できる金額の目安となりますので、150万円のイニシャルコストは1,500,000円÷130,050円の計算から11.5年で回収できることになります。

もっとも買電価格の39.15円は電力自由化において他社のお得なプランを選択したりオール電化割引など利用すればさらに安くはなりますし、わずかではありますが地方自治体の補助金を加味すると、実際は10年~11年でイニシャルコストの回収は可能ということが想定できます。
また全国の太陽光発電を搭載されたお客様の声などをNETやYouTubeなどで拝見すると10年かからずに回収できているケースも多いようです。
実際に屋根に載せる太陽光発電パネルの大きさ(Kw数)によって計算結果も変わってきます。

11年目以降のシミュレーション

さて太陽光発電の導入コストは10〜11年で回収できることが分かりましたが、実際に「得」かどうかの判断は11年目以降のシミュレーションを見る必要があります。
そこでまたいくつかの条件を整えていきたいと思います。

太陽光発電の寿命は?

太陽光発電の寿命は、「太陽光発電パネル」とその他「太陽光発電システム(特にパワコン)」の2つに分けて考えます。
太陽光発電パネルの寿命は一般的に30年と言われています。
太陽光発電システムの中で特に重要なパワコンの寿命は10〜15年と言われています。それぞれが妥当な数値なのかを検証してみます。

太陽光発電を供給している主要メーカー11社の保証期間を比べてみました。
(各社のHP及びカタログより)

メーカー        パネル出力保証システム保証 
エクソル25年15年
SIソーラー40年40年
カナディアンソーラー25年15年
京セラ20年10年
サンテックパワー25年10年/15年
シャープ20年15年
ソーラーフロンティア20年10年
長州産業25年15年
ネクストエナジー25年15年
パナソニック25年15年
ハンファQセルズ25年15年
50音順

パネル出力保証(モジュール出力保証)は、発電出力が当初のおよそ20%減を境に保証期間を定めているようです。保証期間が過ぎてすぐに発電が0「ゼロ」に
なるわけではありません。
表から25年の保証期間が最も多く、中には40年というメーカーもありますので、太陽光発電パネルの寿命はおおよそ30年と想定してもよいと考えます。
太陽光発電パネルは動力を持った機械ではないので、外力が加わらない限り滅多に壊れることはないと言われています。

次にパワコン(太陽光で発電した電力を家庭用電力に変換する装置)の寿命は、各メーカーのシステム保証期間を見ると15年が多いので以降計算では15年と想定していきます。

11年目から30年まで余剰電力を売電する場合

さてここから11年目以降の計算をしていきたいと思います。
太陽光発電パネルの発電量は毎年0.5%程度下がると言われています。
そこで11年目は5Kwの太陽光発電で年間5,500kwhの発電量が5,500kwh×0.5%×10年=5,225kwhになっていると想定されます。
同じく自家消費量を30%とすると5,225kwh×30%≒1,568kwhとなり現在の買電価格をそのままスライドすれば1,568kwh×39.15円/kwh=61,387円が発電によって賄(まかな)えたことになります。
残りの5,225kwh-1,568kwh=3,657kwhを売電すると、FIT終了後の余剰電力買取制度では9円/kwh(2022年現在)なので3,657kwh×9円/kwh=32,913円/年が売電による収入となり「61,387円+32,913円=94,300円」年間に得られる経済効果と判断することができます。

太陽光発電パネルの寿命30年で考えると、11年目以降は丸々収入となるため、11年目から30年までの20年間は「94,300円×20年間=1,886,000円」となります。
途中パワコンの交換費用約30万円を考慮すると、1,886,000円-300,0000円=1,586,000円が11年目以降30年までの経済効果と考えることができます。
もちろん毎年0.5%ずつ発電量は落ちること、売電価格が下がっていくことを考慮すればもっと低い金額がシミュレーションできますが、逆に電気料金(買電)は今よりもさらに上がっていると予想されるので、差し引きそれ以上の経済効果はあると考えて良いはずです。

いままでの計算は11年目以降も余剰電力を売電する条件でしたが、蓄電池などを導入して自家消費割合を可能な限り100%に近づけるとどうなるかをシミュレーションしてみます。

11年目から30年まで自家消費割合を100%で計算した場合

11年目以降、自家消費を高めるためにこのタイミングで蓄電池の導入を考えます。
蓄電池の導入コストは期待値も込めて今の約半分、本体50万、工事費10万で合計60万と仮定します。
太陽光発電で得た5,225kwhの電力をすべて自家消費に回せたと仮定し、今の買電価格をそのままスライドすると、「5,225kwh×39.15円/kwh=204,558円」が年間に得られる経済効果で20年間では「204,558円×20年間≒4,091,160円」となります。
途中パワコンの交換費用と蓄電池の導入費用を差し引くと「4,091,160円-300,000円-600,000円=3,191,160円」という金額が出ますが、蓄電池の寿命は現在の製品でおよそ10年〜15年なので、おそらく20年間のうちに1度は蓄電池の交換費用600,000円がかかってくることになりますので、3,191,160円-600,000円=2,591,160円が20年間の経済効果と言えると思います。
こちらの計算でも毎年の発電量の低下を考慮してませんが、電気料金(買電)の高騰を考えると差し引きそれ以上の経済効果があると考えて良いでしょう。
ここまで計算してみると太陽光発電を推す声が多い理由もわかると思います。

太陽光発電は「リース契約」がお得!?

太陽光発電には他の建物設備とは異なり「リース契約」というものがあります。いくつかの会社がありますがそのうちの一つの例を見てみましょう。

E社の例
①  初期投資0「ゼロ」 太陽光発電設備と工事費込み
②  10年間、月々定額のリース
③  10年後は無償譲渡(返却不要で所有権はお客様に!)
④  リース期間中のメンテナンスや修理はすべて無料
⑤  リース利用は住宅ローンの枠に影響なし
⑥  リース期間中の売電はお客様の利益

こちらの会社では1Kw=2,077円(税込)/月のリース料金を設定しており、仮に5Kwの太陽光発電を設置すると2,077円×5Kw=10,385円が月々のリース料となります。年間で「10,385円×12ヶ月=124,620円」が負担額となります。
買取を前提とした前の計算では、当初10年間は年間130,050円の経済効果という結果が出てますので、リース負担額を上回ります。数字だけ比べるとあまり変わらないと感じますが、お得な電気料金がパックになっているメニューなのでこの差はもっと大きくなるはずです。

どちらにしても、太陽光発電設備の導入コスト回収に10年ほどかかるなら、この間は初期投資額、メンテナンスや保証の不安が0「ゼロ」の【リース契約】は賢い選択になるのではと思います。

太陽光発電を選ばない選択肢はない!?

もし私が強烈な太陽光発電の肯定派だったら、太陽光発電について次のように説明するでしょう。

『太陽光発電がエネルギー源とする太陽光は、クリーンで枯渇しないエネルギーとして過去何億年も途切れたことのない無尽蔵なエネルギー源であり永遠に誰でもタダで手に入れることができる唯一無二のものと言えます。
その太陽光をエネルギー源として活用する太陽光発電は10年で導入コストを回収し、以降は全て経済効果として享受できるものです。
これほどコスパが良く、ローリスクな投資案件は他にはありませんし、加えて環境負荷の低減や、CO2削減にも寄与できる。
こんなに素晴らしい太陽光発電を選ばない選択肢はないです。』と。

どうですか?みなさん心躍りましたか?笑

実は難しい太陽光発電のシミュレーション

多くの方の太陽光発電の損得計算は30年間の計算で終わります。
太陽光発電の寿命をシミュレーション期間の一つの目安としているからです。
しかし多くの方は35年の住宅ローンを組み、長期優良住宅の建物は3世代90年以上の耐久性が考えられていますのでもっと長い期間のシミュレーションも必要かと思います。
そこで30年以降のシミュレーションもしてみます。

30年目以降のシミュレーション

今までのシミュレーションで、太陽光発電の導入コストは約10〜11年で回収でき、以降11年目から30年目までは約260万円程度の経済効果があると分かりました。
では31年目以降のシミュレーションを考えていきたいと思います。

31年目にはいよいよ太陽光発電の入れ替えを考慮しなければなりません。
まず既存の太陽光発電パネルの撤去費用を計算してみます。

太陽光発電パネルの撤去費用

  • 足場設置費用     30万
  • 撤去・運搬費用    20万
  • パネルリサイクル費用  6万(5kwとして)
  • その他諸経費     10万
  • 合計         66万       

こちらは今の価格の基準で少し余裕をみて算出してますが、今から30年後の物価上昇を考慮するとこのくらいの金額で見ておいた方が安全と考えます。

30年後の太陽光発電の導入費用

正直、誰にも分かりません。
過去10年で導入コストは約半分になったとお伝えしましたが、今後30年後に0「ゼロ」になることはありませんよね。
技術が進みもっと高性能なパネルになっていることは予想つきますが、価格はそれなりの相場で落ち着いているはずです。
製造コストが下がっても、性能向上で商品価値は上がると思いますし、施工費やその他コストも上がる可能性が高いので今と同じ価格で考えることとします。
5Kw=150万円とします。
さてここで気づくのですが、既存の太陽光発電の撤去費用66万円と新規の太陽光発電の導入費用150万円を足すと216万円となりますので、11年目から30年目まで20年かけて得た約260万の経済効果がほとんど相殺されることになります。
だから太陽光発電のシミュレーションは難しいのです。

太陽光発電は30年のスパンで経済効果の波を繰り返すと考えた方がしっくりいくのは私だけでしょうか?

太陽光発電は、おすすめできない場合もある

メリットが際立つ太陽光発電ですが、お勧めできないケースもあります。

① 既存家屋に後から太陽光発電を搭載する場合

10年ほど前は太陽光発電の訪問販売が活発に行われていました。
既存家屋の屋根が狙われてましたが、後載せの太陽光発電はあまりお勧めできません。
太陽光発電パネルの重量は5Kwでおよそ400kgにもなると言われています。
これだけの重さが南側の屋根面に偏って搭載されると建物の重心が変わり、偏心バランスが崩れます。
新築で計画する場合は、太陽発電パネルの重量を加味して構造計算をかけることで最適かつ安全な構造計画を行いますが、既存建物ではそれができません。
太陽光発電を搭載したことで構造バランスが崩れ、大地震で建物が倒壊することは充分予見されます。

② 屋根が小さく太陽光発電パネルが3kwに満たない場合

狭小地に計画される3階建ての建物などは、屋根が比較的小さく南面に十分な屋根面積を確保できないケースがあります。
これは狭小地だけに限らず、法規制の厳しい(特に北側斜線など)エリアでも起こりがちな状況で、そもそも太陽光発電パネルを搭載できるスペースが確保できないといったケースがあります。
最低でも3kw以上、できれば4kw以上の太陽光発電パネルは搭載したいところです。

③ 2階LDKで勾配天井やロフトが計画される場合

東京都内や狭小地、旗竿敷地などでよく計画される2階LDK案。
より解放感を求めて勾配天井やロフト空間を共有するような設計はよく見受けられます。
この場合、北側斜線をクリアしながら南側に屋根が登っていく北側傾斜の屋根形状がよく計画されます。
太陽光発電パネルは当然南面に向けて計画したいので、南側傾斜の屋根形状が望ましく、このような間取りを優先した場合、太陽光発電の採用は難しくなります。

まとめ

太陽光発電の経済効果についてシミュレーションしてきましたが、みなさんはどのような感想をお持ちでしょうか。
まず太陽光発電を30年スパンで考えた場合は、11年目以降【蓄電池】や【V2H】などを導入し、発電した電力をなるべく自家消費に使うことが得策と言えます。
しかしながら記事の中で計算に使用した金額や数値は実のところかなり不確定要素を含んでおり、「これから電気料金は上がる、売電価格は下がる」という方向性は見えても、確定した数値で計算することができておりません。
電気料金(買電)については、今後の国際情勢や原発がどうなっていくかで大きく変動いたしますし、太陽光発電設備も自然災害の影響や近隣環境の変化によって発電量も大きく変動する可能性があります。
約10年で元が取れ、以降30年までは確実に経済効果があるという見方は正しいと思いますがそれは机上計算の話です。
もちろん10年前に太陽光発電を導入した全国の施主さまの声を拾っていくと、ほとんどの方が経済的効果を実感されているという話も散見されます。
ただ今までの10年とこれからの10年は全く違うことも予想されますし、20年、30年後のことはまるで分かりません。
住宅供給者としてカーボンニュートラルの目標に向かってどう進んでいくべきかを考えた場合に、太陽光発電の搭載を進めていく方が正解なんだと理解はしてますが、単純に損得勘定だけで太陽光発電の是々非々を決めるのはちょっと無理があると考えるわけです。
しかし太陽光発電の利用、もしくは再生可能エネルギーの活用は全世界共通のテーマであり、これからの人類の課題でもあります。
経済効果(お金の損得)だけで判断すべきではない事案であることも理解しなければなりません。

これからもエネルギーの自給自足に向かってさまざまな技術革新も進んでいくことでしょう。
30年後はもっと違った再生可能エネルギーの活用が主流になっているかもしれません。
ただ今は「太陽光発電の利用」が最適解なのかもしれません。

それではまた。

2022.09.27

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